圧巻のハイパフォーマンスを披露し、見事難敵を撃破した。 

 7月25日に埼玉スタジアムで行なわれた東京五輪・グループリーグ第2節、日本vsメキシコの一戦はキックオフ直後にいきなり動いた。6分に右サイドを攻略した堂安律のクロスに、走り込んだ久保建英が豪快に合わせて先制すると、11分にはVARを経て与えられたPKを堂安がモノにしてリードを広げる。その後はメキシコのパワーとテクニックに手を焼きながらも、チームのバランスが崩れることはなかった。 

 68分にメキシコに退場者が出て数的優位にも立った日本。敵の執念の前に1点を返されて、終盤は冷や汗ものの展開が続いたが、そのまま2-1のスコアで逃げ切りに成功した。鮮やかな連勝を飾り、勝点を6に伸ばしている。 

 フランスを4-1で一蹴していたメキシコにとっては手痛い黒星だ。メキシコの全国紙『MILENIO』はこの日本戦を速報で伝え、次のようにインプレッションを示した。 

「終わってみれば、前半序盤の2失点が大きく響いた。日本はうまく試合に入れなかったメキシコを一気に押し込み、クボが巧みなショットで恐怖の一撃を放ってゴールをこじ開ける。それでも日本は手を緩めず、さらにメキシコからPKをもぎ取ったのだ。まさに極上の15分間と言えるほどの圧倒ぶりで、日本はこんなに強かったのか、と選手たちも驚いている様子だった」 
  
 最後は10人となりながらも意地を見せたメキシコ。同紙は「ペースを落とした日本に付き合ってしまっていたが、10人になってメキシコにも火が付いた。なんとか1点差にしてもうひとつ決定機を掴んだが、タニ(谷晃生)の好守に阻まれて終焉した」と評している。 

 首位に立った日本は水曜日の最終節で3位フランスと雌雄を決し、2位メキシコは2連敗の南アフリカと対戦する。 

構成●サッカーダイジェストWeb編集部