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サッカー日本代表の伊東純也選手、チーム離脱…性被害を訴えた女性2人を虚偽告訴容疑で告訴
日本サッカー協会は1日、アジア杯カタール大会に臨んでいる日本代表の伊東純也選手(スタッド・ランス)について、心身のコンディションを考慮した結果、チームから離脱することになったと発表した。
伊東選手を巡っては、先月、性被害を訴えた女性2人から準強制性交致傷容疑などで大阪府警に刑事告訴され、一部週刊誌でも報じられていた。一方、伊東選手側は1日、2人の訴えは事実に反するとして虚偽告訴容疑で府警に告訴した。府警はいずれも受理し、双方の当事者から事情を聞くなどして、刑事責任の有無を慎重に調べる。
日本サッカー協会は「伊東純也選手に関する一部報道について、報道されている事実関係の内容について当事者の主張が異なっていると理解しており、慎重な対応が求められると考えている」などとコメントした。
伊東選手は今大会、1次リーグの全3試合に出場。先月31日に行われた決勝トーナメント1回戦のバーレーン戦ではベンチ入りしたものの、出場はなかった。(読売新聞)
アジア杯8強国が決定! イラン対日本、豪州対韓国…2つの“V候補”対決が実現
日本がアジア杯ベスト8進出! 16強でバーレーン3-1撃破、イラン対シリアの勝者と対戦へ
決勝トーナメント1回戦でバーレーンと対戦 堂安、久保、上田がゴール
日本代表はアジアの代表チームナンバーワンを決めるアジアカップで1月31日の決勝トーナメント1回戦でバーレーンと対戦。MF久保建英の大会初ゴールが生まれるなど、3-1の勝利を収めた。
日本はグループリーグD組で2戦目にイラクを相手に不覚を取って2勝1敗の2位通過。韓国などが入って大混戦になったE組を逆転首位で突破したバーレーンと準々決勝の切符を争った。森保一監督はGKに鈴木彩艶を継続起用。最終ラインにはDF板倉滉が戻り、アタッカー陣では左サイドにMF中村敬斗を配置して右にMF堂安律、中央にMF久保建英が入った。そして最前線にFW上田綺世が構えた。
立ち上がりはバーレーンにアフター気味のチャージが多く、日本の選手へのダメージが心配されるようなプレーが見られたが、徐々に試合が落ち着いた。そして、日本が押し込んで敵陣でゲームを進める時間が長くなっていった。そうしたなかで前半25分過ぎ、バーレーンはGKイブラヒム・ルトファラーが右のハムストリングを痛めピッチに座り込んだ。メディカルスタッフが入っての処置でプレーには戻ったが、不安要素になった。
互いにシュートの少ない試合展開のなかで前半31分、日本は右サイドバックのDF毎熊晟矢が中央でボールを受けると右足で弾丸ミドル。ゴールポストに当たって跳ね返ったところに反応したMF堂安律が蹴り込んで、日本が待望の先制点を奪った。しかし直後にダブルボランチの一角に入っていたMF旗手怜央が右ふくらはぎを押さえて座り込んでしまう。このままプレー続行不可能となりピッチをあとにして、前半36分にMF守田英正が投入された。
アクシデントは起こったものの、日本はこのまま1-0のリードを維持してハーフタイムに入った。選手交代なく始まった後半3分、ゴール前で上田と堂安の連携が合わなかったが、相手選手がクリアしたボールがゴール前の久保のもとへ。当初はオフサイドフラッグが上げられたものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入でオンフィールドレビューが行われ、ゴールに判定変更。日本が貴重な追加点を挙げた。
日本はその後もゴール前のコンビネーションから中村が追加点と思われた場面もあったが、オフサイドの判定でゴールならず。逆に後半19分、バーレーンの左コーナーキックから相手にヘディングシュートを許すと、GK鈴木彩艶が反応して頭上に弾く。もう一度キャッチにいく鈴木とクリアしようとしたFW上田綺世が重なってしまい、こぼれたボールはゴール内へ。記録はオウンゴールになった。森保監督は後半23分に、今大会初出場となるMF三笘薫とMF南野拓実をピッチに送り込んだ。
嫌な空気が漂ったなかで後半27分、毎熊からのパスを受けた上田がドリブルで相手の包囲網を突破。GKの股下を抜く強烈な一撃を決め、失点に絡んだ上田が再び2点差にするゴールを決めた。そして、森保監督はラスト10分で3バックに変更。このまま2点リードを維持して試合を締め括り、準々決勝への進出を決めた。対戦相手は、この後の時間帯に行われるイランとシリアの勝者になる。
「不公平じゃないか!」イラク代表エースへの“過剰パフォ→2枚目警告”の厳罰をアジア通記者が疑問視!「ヨルダンの誰も腹を立てていなかった」【アジア杯】
まさに想像を超える壮絶な幕切れだった。
【動画】なぜフセインにだけ警告が!? ふたつの“芝生食べパフォ”を見比べる
当然、試合後も事態は紛糾。フセインへのイエローカード提示ははたして正しいジャッジだったのか否か。ヨルダンの選手たちは先制点を挙げたあと、複数人で輪を作って手で食事をするパフォーマンスを敢行した。フセインはこれとまったく同じ仕草をしたわけだが、これが相手に対する挑発と取られたのか、セレブレーションが執拗に長いとジャッジされたのかは判然としていない。
イラク代表のヘスス・カサス監督は試合後の会見で、「ヨルダン戦の勝利は審判によって盗まれてしまった。アジアカップのようなビッグトーナメントにあって、ゴールを祝うパフォーマンスをした選手が退場になるなどあり得ない事態だ」と吐き捨て、「同じジェスチャーをしたヨルダンの選手に罰は与えられていないじゃないか!」とまくし立てた。
アジアサッカー通記者として知られるガブリエル・タン氏は、米ネットワーク『ESPN』でこの一戦のレポートを寄稿。「今大会で最大の議論を巻き起こしている」と題して、次のようにフセイン問題を論じている。
「アジアカップ史上初めて、全試合でVARが導入された大会だ。何かとジャッジにまつわる議論はあるものの、今日までは順風満帆だった。ヨルダンがアディショナルタイムで逆転するドラマッチックなゲームだったが、熱狂と興奮はすぐに影を潜めてしまった印象だ。数日後か数週間後、イラク側が不服を申し立てたとしても不思議ではない裁定が下ったためである。
ヨルダンの5人の選手たちは先制点のあと、看板を越えてたっぷり時間を使って客席の前であぐらをかき、芝生を食するというお祝いをした。イエローカードは出ていない。それが主審の判断だった。しかし、フセインのケースと何が違うというのか。彼はシャツを脱いだわけでもピッチを遠く離れたわけでもない。
相手に対する挑発と受け取って、過剰なセレブレーションと見るかどうかはもはや個人の解釈によるものだ。だが2枚目の警告での退場だったため、VARの助言や介入は適用されなかった。フセインはヨルダンの選手の視界に入るようには動いていなかったし、何よりも、ヨルダンの選手の誰も、彼の真似た振る舞いに腹など立てていなかっただろう」
そしてタン記者は「ファガーニ主審は直近2回のワールドカップで笛を吹くなど20年以上の実績を持つ優秀なレフェリーだ」と前置きしつつ、「徹底的な思考プロセスを経た末のジャッジだったのだろうが、解釈の問題から生じたと思われるこの決断にはやはり議論の余地がある。どうにも不公平感が否めない。それゆえに大きな論争の的となっているのだ」と疑問を投げかけた。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部