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トヨタ、WRCラリー・スウェーデンでエバンス選手が総合2位フィニッシュ
- 2024年2月19日 発表
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは2月18日(現地時間)、2024年のWRC(FIA世界ラリー選手権)第2戦ラリー・スウェーデンにおいて、GR YARIS Rally1 33号車のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が総合2位でフィニッシュした。
ラリー・スウェーデンの最終日、エバンス選手は、25.50kmのオープニングステージSS16「ベステルビーク1」で2番手タイムを記録、デイ3の総合3位から総合2位に順位を上げた。さらに、SS16の再走ステージであるSS17ではベストタイムをマーク。ボーナスポイントがかかる最終のパワーステージでは2番手タイムを記録し、総合2位でフィニッシュ。また、エバンス選手は、日曜日の合計ステージタイムのみで争われる「スーパーサンデー」を制したことで、合計24ポイントを獲得した。
第2戦終了時点でのドライバー選手権ランキングにおいて、エバンス選手は45ポイントと、ヒョンデのティエリー・ヌービル選手の48ポイントに続く、ランキング2位となった。
そのほか、デイ2でのデイリタイア(故障やダメージでその日リタイアすること。翌日のスタートまでに修理が間に合えば再スタートできる)から再出走した69号車のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組は総合39位で、デイ3でのデイリタイアから再出走した18号車の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は総合45位で完走した。
総合順位39位となったロバンペラ選手も、最終日のスーパーサンデーで2位に入り、パワーステージを制したことで、ドライバーズポイントとマニュファクチャラーズポイントを獲得。マニュファクチャラー選手権においては、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team が87ポイント、Hyundai Shell Mobis World Rally Team が87ポイントとなり、エバンス選手とロバンペラ選手の貢献により、ヒョンデと同ポイントながらマニュファクチャラー選手権首位の座を守った。
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのチーム代表 ヤリ-マティ・ラトバラ氏は「予想以上にタフな週末となり、総合成績は望んでいたものではありませんでしたが、少なくとも最終日に自分たちが成し遂げたことには本当に満足しています。このイベントに向けての準備は順調に進み、クルマのパフォーマンスはとても良く、ドライバーたちも自信を持っていましたが、最後のステップをコンプリートすることはできませんでした。勝つためにハードにプッシュしなくてはならない時はどうしてもミスが起こりやすくなり、この週末は我々の二人のドライバーがミスをしました。一方、エルフィンは金曜日に路面を覆っていた大量の雪を掻き分けながら走らなければならないなど、不利な出走順での走行でした。しかし彼は素晴らしい走りで日曜日を誰よりも速く駆け抜け、スーパーサンデーを制しただけでなく、パワーステージでも僅差の2番手でした。スーパーサンデーと、パワーステージで1-2となったことで得たポイントは、マニュファクチャラー選手権において非常に大きな助けになりました」とコメントしている。
ラリー・スウェーデンの結果(現地時間2月18日15時時点のリザルト)
1:エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム(ヒョンデ)
2:エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ)
3:アドリアン・フォルモ−/アレクサンドレ・コリア(フォード)
4:ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ(ヒョンデ)
5:オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン(シュコダ)
6:サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン(トヨタ)
7:ゲオルク・リンナマエ/ジェームズ・モルガン(トヨタ)
8:ローペ・コルホネン/アンシ・ヴィニッカ(トヨタ)
9:ミッコ・ヘイッキラ/クリスチャン・テモネン(トヨタ)
10:ロレンツォ・ベルテリ/シモーネ・スカットリン(トヨタ)
39:カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(トヨタ)
45:勝田 貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ)
トヨタの勝田、開幕戦7位 WRC
自動車の世界ラリー選手権(WRC)開幕戦、伝統のラリー・モンテカルロは28日、フランス南部の山岳地帯を舞台に最終日の競技が行われ、GRヤリスのトヨタ勢はセバスチャン・オジェ(フランス)が2位、エルフィン・エバンス(英国)が3位に入り、そろって表彰台に乗った。勝田貴元は7位。ティエリー・ヌービル(ベルギー、ヒョンデ)が優勝し、WRC通算20勝目を挙げた。
今季は11月の最終戦ラリー・ジャパンまで、全13戦で争われる。 (時事)
2024年のトヨタGRカラーはマットブラック。WRC/WECマシンが「わかりやすい」リバリーに一新
12月12日、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は東京都江東区のシティ・サーキット・東京ベイにて、スーパーGTなど国内モータースポーツ・カテゴリーの2024年体制発表を実施した。この中で海外カテゴリーであるWEC世界耐久選手権とWRC世界ラリー選手権、両カテゴリーに参戦する車両の新しいカラーリングが公開された。
既報のとおり、いずれもチャンピオンチームであるTGRのWECチーム、WRCチームの2024年体制は、11月20日に愛知県の名古屋市内で発表済み。この前日まで最終戦『ラリージャパン』を戦っていたTGRワールドラリーチーム(TGR-WRT)は、カッレ・ロバンペラ、エルフィン・エバンス、セバスチャン・オジエ、勝田貴元という4人のドライバーラインアップは不変であるものの、勝田がエバンスと並んでフルシーズンドライバーに抜擢された。
一方、史上最年少の22歳でシリーズチャンピオンに輝いた昨季に続き、この2023年もタイトルを獲得したロバンペラはフル参戦を一時休止することに。来シーズンはドリフト競技などラリー以外のカテゴリーにも挑戦しつつ、WRCにはパートタイムで参戦することとなった。これにより3台目のトヨタGRヤリス・ラリー1は、オジエとロバンペラの“マルチ・チャンピオン経験者”によってシェアされることが決定している。
シーズン7戦6勝を挙げマニュファクチャラーズタイトルを獲得するとともに、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組8号車トヨタGR010ハイブリッドがドライバーズチャンピオンに輝いたWECでは、ラインアップの一部が変更された。
これまで7号車トヨタGR010ハイブリッドで小林可夢偉、マイク・コンウェイとチームを組んでいたホセ-マリア・ロペスに代わり、ニック・デ・フリースがレギュラードライバーとして新加入したのだ。また、リザーブドライバーにはTGR WECチャレンジドライバーである宮田莉朋が起用されている。
■小林可夢偉の第一印象は「超速そう」
そんな2チームが、ふたつの世界選手権で走らせるマシンの新カラーリングが初公開された。その見た目はこれまでにない全身マットブラックに。これはTGRの負け嫌いを表す“速さ”をイメージするとともに、これらの競技車両がモータースポーツを起点とした“もっといいクルマづくり”に繋がっていくプロトタイプであり、ここから進化していくことを示しているという。
発表会の場では登壇したモリゾウ氏(豊田章男トヨタ会長)が、わかりやすさを求めたと発言。
「WECとWRCは世界選手権になりますから“世界選手権=日本代表”だったので、(これまでは)日本の国旗の赤白を代表しておりました」とモリゾウ氏。
「ただ、なんとなく赤と白とカラーリングのクルマって多い。(テレビなどで見ていると)どれがどれだかよくわからない。『もう少しわかるようにしてよ』と言ったらこのカラーリングなりました」
実際にマットブラックのマシンカラーリングを決定したTOYOTA GAZOO Racingカンパニーの高橋智也プレジデントは、「いまモリゾウさんが仰ったようにわかりにくいというのを何とかしたいよね、という思いもあるのと、黒というと“プロトタイプ”でこれから進化していくぞという気持ちをクルマに込めたい。あとは、黒って早そうに見えるよね、という思いもあってこういうリバリーにさせていただきました」と説明した。
「これから“もっといいクルマづくり”をどんどん進めていく、という意思表示を込めさせていただいたということになります」
7号車トヨタGR010ハイブリッドのドライバーでありWECチームの代表でもある可夢偉は、新しいリバリーの感想を求められると「『超速そう』というのが第一印象だった」と述べた。
「こういう黒いリバリーになったことはドライバーとしてもすごく嬉しいですし、今までにたぶん日本のクルマが世界選手権に戦ううえで黒いのってなかったんですよ。なのですごく新鮮なんじゃないかなという風に思ってます」
2024年はBMW、ランボルギーニ、アルピーヌが加わり、さらなる激戦が予想されるWECハイパーカークラスに投入されるトヨタGR010ハイブリッドと、WRCでヒョンデ、Mスポーツ・フォードの挑戦を受けるトヨタGRヤリス・ラリー1に施されるこのマットブラックのカラーリングは今後、TGRが参戦するその他の競技にも展開される予定だ。
トヨタの王者ロバンペラ、24年シーズンはスポット参戦へ
【AFP=時事】世界ラリー選手権で2連覇を達成したトヨタのカッレ・ロバンペラ(フィンランド)は20日、来季はスポット参戦に絞ることを発表した。
23歳のロバンペラは10月に総合連覇を達成し、19日に最終日が行われたラリー・ジャパンでシーズン終了を迎えた。
トヨタが発表した声明の中でロバンペラは、「私はすでに15年間という長い間ラリーを続けており、2022年、2023年は私にとって特に素晴らしい年となりましたが、同時に精神的にも体力的にも非常に過酷な生活が続いていました。そこで、来年一年間は心身の充電期間とし、再びフルアタックで選手権に挑むべく戻ってきたいと思っています」と述べた。
ロバンペラは8歳の時に、元ラリードライバーだった父親ハッリさんとともにラリーを始めている。
WRC史上最年少王者となったロバンペラはまた、トヨタと新たに複数年契約を結んだ。
来季のトヨタはロバンペラとスポット参戦3年目となるセバスチャン・オジェ(フランス)、今季総合2位に入ったエルフィン・エバンス(英国)、新シーズンからフル参戦となる勝田貴元のラインナップで選手権に挑む。 【翻訳編集】AFPBB News